本日は雨天なり 【完】
第1章


「ホラ、傘2ツアルヨ」


「え‥」


「アゲル
僕1ツ、キミ1ツ」


「あり‥がと‥」


「ドゥイタシマシテ」



不思議な少年はニッコリと笑って、私にピンクの傘を1つくれた。


もらったばかりの傘を開いて、使ってみる。



「似合ウヨ、キミニ
ピンクノ傘」


「へへ‥」



褒められるコトが久しぶりで、嬉しくて私は笑った。



「可愛イ、キミ笑顔」


「え?」


「笑ッテ、笑ッテ」



今できる、満面の笑みを少年に向けた。


すると少年はニッコリ笑って、また「可愛イ」って言ってくれた。
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