もしも、許されるのなら。
第五章~お兄ちゃんと~
どれぐらい経ったのか…

長い時間沈黙が続いている。


先に口を開いたのはお兄ちゃん。



「…なぁ…」
「え?何、お兄ちゃん…」
「俺の好きなヤツの話していいか…?」


―チクン

一番聞きたくない話。
でも、聞きたい。

「…うん……」

胸が痛い…


複雑な気持ち…


「俺の好きなヤツは、性格が良くて、親の代わりに家事やって、優しくて、でも、頭はそんなに良くなくて…」

「……うん。」

頷くことしかできない。




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