ずっと好きだったから。

3年生の先輩

そんなわたしも何事もなく順調にすすみ、

もう季節は夏休み前の6月後半。

クラスには慣れたし友達もいっぱいできた。

でも牧には相変わらず話せてないんだ。

なんでこんなに勇気がでないんだろ・・

ただ一言、『元気?』って聞けば、

いいだけなのにね。

そんなしょうもない日々が何日も続いていた。


そんなある日朝教室について

彩と純とと話していると

『渡辺さんいる?』

聞きなれない声に呼ばれた。

1人の男子が、

『後ろにいますよ。』

ってえ?敬語?

一瞬牧かな、って期待した自分が馬鹿に

思えた。

教室のドアを見ていると立っているのは

全然知らない人。

隣のクラスの人かなー?

とか思いながら近づいてみると、

スリッパの色が違うのに気付いた。

私達1年生は緑色。

でもこの人が履いているのは赤。

ってことは先輩だ。

頭が混乱している私に、

『ちょっと今話してもいい?』

っとその男の人に外に呼ばれた。
< 16 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop