たった１人の

溢れる涙

あの日
｢会えないからツラい…｣
と言ってしまった。
凌佑だってツラいのに…
そしたら凌佑は
｢ツラいんなら距離おくか?｣
って言ってきた。
距離なんておきたくないよ…
あたしは凌佑に電話をかけて
必死で｢絶対イヤ…｣
って言い張った。
｢凌佑と距離おく方がもっとツラいよ…｣って泣きながら。
電話越しで凌佑も泣いていた。
ごめんね…
もうツラいなんて言わない。
だから距離おくなんて言わないで
あたしの目からはたくさんの涙が溢れていた。
こんなに離れたくないと思ったのは初めてで
こんなに好きになったのも初めてだった。