陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
喜多に借りた着替えを着て、濡れていた頭をわしゃわしゃと手ぬぐいで出来るだけかわかしてしまう。

「喜多さーん」

喜多の名前を呼びながら、お風呂場を出たそのときだった。

『………』

目の前に、右目に眼帯をした色男が立っていた。
幸姫の顔から、一気に血の気が引いていく。

「だっ…伊達政宗…!?」

幸姫が一歩後ずさると、にぃっと笑って政宗は幸姫の傍へと近寄ってきた。

「はっ…やっぱ居やがったか」

そういうと、ひょいっと幸姫を担ぎ上げて歩き出す。

「ぎゃー!ちょ…ちょっと!降ろし…降ろしてぇ!」

じたばたと暴れる幸姫をよそに、政宗はクツクツ、と笑いながら歩き出す。

「今朝はちぃっと喜多がこわ…いや、喜多の目が光っていたからな。ゆっくり話をする事が出来なかったが。丁度いい、今晩は俺の酌をしろ」

「はぁ!?」

言っている意味が理解できない!としかめっ面をすると、政宗はまた笑った。

「…いいな、その顔。気に入ったぞ!」

そう言うと、政宗は部屋の襖をバン!と開けた。


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