あの音をもう1度
大丈夫・・・かな…?


ふと朝ごはんを食べる手が止まった。




こんな気持ちは初めて・・・


緊張と不安が入り混じったような気持ちは--
















「…大丈夫よ、奏。しっかりと、ね」


お母さんがニコッと笑った。





「・・・・うん。ありがとう」




やっぱり、お母さんは凄いな。


私の気持ち見抜いてるんだもん。






「よし。奏、行くぞ」


“ガタッ”と楽兄が立ち上がった。





「あら?涼太くんと一緒に行くんじゃないの?」



「うん。涼太とは別行動だから」



ここから少し距離あるし楽兄に送ってもらうことにした。





「…いってきます」


私はできるだけ明るい声で家を出た。

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