あの音をもう1度


そのため仕事で各国を行きかっているので、家に帰ってくるどころかこうやって直接会うのだって何年ぶりなんだろ。





「ははっ。どうしてはひどいな、奏」


「あ。ご、ごめ…」



謝ろうとすると、頭を優しく撫でられた。





「まぁ、わたしもお前たちをずいぶんほっているからな。

・・・大きくなったな、奏」



「おと…さん」




すごく懐かしい--



小さい頃から一緒にいる時間なんてごくわずかで、どっちかというとテレビやコンサートで見ることのほうが多かった父の姿。


実際ここ数年は世界弾丸コンサートだったらしく、逆に近くにいるほうが緊張しちゃうけど・・・



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