飴色蝶 *Ⅰ*
端正な顔立ちに

大きくて鋭い瞳

キリッとした眉に

口角の上がった口元。

私から一瞬だけ
目を逸らした
先輩の鼻筋の通った

神秘的な横顔。

庵は、目を逸らさずに
冷めた言葉を吐く。

「俺が好きなら脱げよ」

彼の言葉に驚き
躊躇した私は
動けずにいた。
 
彼の目線が

私を挑発する。

『なんだぁ
 できないの?』
 
そう、私に言っている
ような気がした。
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