飴色蝶 *Ⅰ*
私は一度だけ
女子トイレで、二人が
キスを交わすところを
偶然に目撃してしまった
事がある。

麻子は、そんな私に
気がつき、庵先輩の肩に
手を回して

私に見せ付けるように
熱い口づけを交わした。

誰も貴方から

彼を奪ったりしない。
 
私など、彼に全く相手
にもされていない。

時は経ち、先輩は学校を
卒業して私達は進級した
  
しばらく、学校で
麻子を見かけたが彼女は
いつも一人でいた。
 
そして、耐え切れずに
学校を退学した。
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