飴色蝶 *Ⅰ*
卒業後、五年が経った
今でも

こうしてたまに会って
お酒を飲み合い
美味しいおつまみを
食べて近況や他愛無い
冗談を交わす。

最初はそれなりに
盛り上がっては
いるものの

時間が経過して行くのと
同時に、誰かがボソっと
会社や彼氏の愚痴、悩み
を語り出す。

他の二人は、黙って相槌
を打ちながら、その話に
耳を傾けて

自分も同じ気持ちになる
時があると
深く共感するのだった

アドバイスらしい事
なんて言えないけれど 
  
聞いてあげること
ぐらいはできる。  

最初に語りだしたのは
更紗だった。
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