飴色蝶 *Ⅰ*

噎せ返る匂い

鳴らない携帯を
気にも留めなくなった頃
   
私達は、また、引き寄せられる

貴方に逢いたくて

貴方の声が聞きたくて

どうにかなってしまいそうな時
には貴方に逢う事は叶わない。

貴方を忘れようと決心して
忘れられると一歩を踏み出した
途端、貴方に逢う事ができる。

その繰り返しで、私の胸は
もう苦しくて堪らない。

いっその事

貴方を忘れてしまえば

貴方はずっと、私の傍に
居てくれますか?

貴方を愛していた事

全てを忘れる代わりに・・・
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