飴色蝶 *Ⅰ*
笑っていた、先代の正二は
庵に彼を紹介した。

「彼は、会澤組の親分さんだ」
   
「あいざわ・・・」
 
「そう、お前の親父の
 最大のライバル
 
 つい最近まで、うちと
 揉めていた
 
 この度、お前と盃を
 交わしたいと申し出て
 くれている
 
 うちと会澤組がひとつに
 なれば、この辺りでは
 誰も手が出せなくなる
 
 仲本組や伊納組との抗争も
 終わる
 
 祝いの席だから執行部以外
 には失せていたが、今日
 うちの若衆が仲本組を
 襲撃した・・・・・・
 三代目の誕生を見た後
 出頭したよ」

「それで
 
 どうなったんですか?」
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