【続】イニシャルはKK
「響吾に聞いたんだが…事故で大怪我をしたそうだね?
左手、見せてもらえるかな?」

お父さんに言われるまま、左手を差し出した。

「リハビリをしてるんだね?
どんな様子だい?」

「指先が…思うように動きません」

「そうか…。
でも、全く動かない訳ではないんだね?」

「はい、これでも随分動くようにはなったんです」

「努力の賜物だな」

「お義父さま、私に傷跡を見せていただけますか?」

お義姉さんが横から顔を出す。

「ホント、揃いも揃って職業病だな…」

響吾は少し呆れた様子。
< 376 / 398 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop