不良BOY



「なんで?」



神谷は優しく尋ねてくる。


私は神谷の胸の中に顔をうずめてから言った。



「…横山くんは優しい人だと思ってた…けど…暴力とか暴言とかたくさんされて言われて、横山くんが…怖くなっちゃって…だから…その…」





ギュッ





その途端、神谷が更に強く私を抱き締めた。





「話してくれてありがと。辛かっただろ。大丈夫。俺がいるから。俺は横山みたいに優奈を傷つけたりしない。絶対に!」





また大粒の涙が零れ落ちた。





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