不良BOY





――――――――





外から雨の音が聞こえる。




私は布団に潜り込み、声を殺して泣いていた。





さっきのことを思い出すと涙は余計に溢れ出てくる。




さっき優花が話してくれた、神谷がなんでケンカなんかしたのかってこと…。





私はさっき優花の言った言葉をゆっくり振り返ってみた。





『えっと……神谷くんが学校行ったら……春斗が、優奈はどこだ!って神谷くんを怒鳴りつけたの……。神谷くんがお前には関係ないって答えたら……春斗がキレちゃって……ひっく……。』





優花が声を途切らせながらも話してくれた言葉。





「それで、春斗が神谷くんをどっかに連れ出したみたいで……。春斗の顔、すごい殺気に溢れてて……さすがにやばいと思って、私もこっそり2人のあとを付いていったの……。」





優花は涙を拭いながら説明していた。





「私、屋上の隅でこっそり2人の様子見てたの……。春斗ね……神谷くんを殴って蹴ってボコボコにしてた……。私怖くて見てることしかできなくて……。」





こんな弱気な優花は初めてだった。





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