恋愛感情

告白

私は…
まだ…
涼が好きだ…

でも…
あきらめなくちゃいけない…

もう一生かなわない…
かなえることはできない…

もう手遅れなんだ…


「俺…奈々のこと好きだ…」
「…」
「ななが…俺のこと友達としてしか見てないのわかってる…
 でも…他の男子としゃべったりしてンの辛くて…」
「ぅん…」
「俺じゃ駄目か?」
「…」
「好きなやついないんだろ?」

だから…
卑怯なことをしたのだと思う…

もう手遅れだから…
涼をあきらめなきゃいけないことに…
抵抗を感じて…

人の心を利用するような…
ひどいこと…
したのかもしれない…

だって…
拓は好きだって言ってくれてる…

付き合えば…
忘れられる…
もしかしたら…
涼は嫉妬してくれるかもしれない…
こっちを振り向いてくれるかもしれない…

そんな浅はかなことを考えてた。
だから…
私は…
拓のもとへ行く…

「ぅん…。ぃぃょ?」

私はか細い声で言った。
この時は…
浅はかな考えしか…
頭になかったから…

あとあと…
罪悪感に襲われるなんて…
考えてもしなかった…

私も…
拓も傷つけてしまうことになることも…
涼までも…
傷つけることになるなんて…
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