BABY×DOLL
【第三章】

〈1〉共犯者─Sideルカ

仕事が明けてからの私は忙しかった。

今夜の計画の事を考えると少し興奮しているのか夜勤明けだというのに目は冴えていった。

まず不動産へ行き即日入居できるアパートを探す。

普通の街じゃダメだ。なるべく人の出入りが多い街…ワケアリの人が多く住む街がよかった。

その方が即日入居できるアパートが見つかる可能性が高い。

──まぁ、私達もワケアリだもんね?

それも、とびきりの訳アリ。

長く住んでいる人がいるアパートも避けたいわね。それでも女二人が住む訳だから

セキュリティはバッチリで赤ん坊の声が漏れないように防音のしっかりした作りの所がいい。

そうなると賃貸マンションかな?

資金は限られてる…身代金を要求するわけではないのだから収入はない。支出だけ。

要は自己満足すればいいだけなんだから──

あまりお金をかけたくはなかったけれど、住む場所はちゃんとしなきゃ。この『イタズラ』を完璧なものにするために…。

住む為の条件はこんなものだと決めて、私はそういう街へ行き
とある不動産へ入った。

小さな店内…

先客がいて何件かの物件を紹介されていて、私はしばらく待たされていた。
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