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「ねぇ薺菜」
「なあに」
「最近楽しい?」

火曜日。帰りに寄り道してアイスを食べていた時の事。

菜々子が真剣に訊いてくるから、私も真剣に答えた。

「んー、確かにキラキラ男子には慣れたけど、私は菜々子といるのが1番楽しいな」

菜々子は目を細めて、嬉しそうな、本当に綺麗な笑顔になった。

「薺菜大好き。食べちゃいたい」
「あ、食べる?」

私も笑って、少し首を傾げて、アイスの乗ったスプーンを差し出した。

菜々子は素直にパクリとアイスを口に含むと、急に真剣な顔つきになった。

「ねぇ薺菜。こういう事あの男子にしちゃダメよ。私だけにしてね」
「う、うん」

菜々子はいつだって私の事を心配してくれて、私を好きだって言ってくれる。菜々子がお母さんだったら幸せだろうな。

実際、菜々子は私の友達兼母親みたいなんだけど。

急に菜々子が愛おしくなった。

「…いつもありがと」
「ふふ、何急に」

また笑い合った。
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