青蝶夢 *Ⅰ*
あの日、遠い昔。

母親の留守中に母の恋人は現れ
私の体に触れた。

私は、あの時、穢れてしまった

母の恋人は私の名を呼び
幼い私の体に触れた。

私は父の付けてくれた
名前を嫌いになり

背が高く、大人びた自分の姿を
嫌いになった。

そして、小さな体と心に

傷を持った私は

貴方に出会った

『好きなの、青い蝶?』

貴方に手を引かれて
見た、あの光景。

お花の形は
まるで蝶々、そのもの。
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