青蝶夢 *Ⅰ*
「そうだったんですか?
 えっ、でも・・・
 よかったんですかぁ
 帰って来たりして・・・
 
 彼女、カヤノさんは
 あなたと過したいって・・・
 喧嘩とかしませんでしたか」

「喧嘩?しないよ
 ちゃんと、ヒイロの事も
 話して分かってもらえた
 から、安心して・・・
 お前は何も心配する事無い」

伊吹さんは、私の頭を軽く
ポンポンと叩いた。

「でも・・・」

昨夜の彼女の雰囲気から察して
私の元へ貴方が帰ることを
許してくれるとは思えない。

「イブキさん
 本当に、カヤノさんの所から
 ここへ、戻って来たりして
 よかった・・・」

私の部屋のドアが開き、中から
芳野さんが寝ぼけ顔で出て来た

そんな、芳野さんを見つめる
伊吹さんの表情が険しく
変わった。
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