青蝶夢 *Ⅰ*
貴方は

私に

何もしないだろう。

私は、そのまま瞳を閉じた。

わたし・・・

さっきまで知らなかったはずの
この感触を心地よいとさえ
感じている。

そして、そのまま眠りについた

私は、彼の腕の中で夢を見た。

とっても、素敵な夢・・・

病室の狭いベッドで

大好きな父に抱かれて
幼い私は眠る。

幸福の中・・・少女は眠る。

寝返りを打つ私は

彼の腕の中

彼の胸に額をあてて眠る。

私は今、彼の体温に、香りに
寄り添って眠る。

幸福の中・・・私は眠る。
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