導花線の花種
今までぎこちなくて、いかにも「作った」女性しか描けなかったのですが、それって「女性ってのはこういう性格だ」という先入観で人物を作って書いてるからなんですね。

そこなアナタ。

女性だからって、自分のキャラクターにいつも

「~だわ」
「~かしら」
「~なのよね」

とか言わせてませんか?

コレ、自分がずーっとやってた不自然女性描写の失敗でした。
特に女性書くのが苦手な人間がこれやると、余程人物描写に長けた方なら別でしょうが、その口調だけで画一化された記号的な女性になります。

だって、こんな喋り方自体が、記号化された女性口調なワケですから。
男性視点でいつも「~だぜ」って言わせるくらい不自然です。

女性視点の地の文の独白ならば、

「~だ」
「~だろうか」
「~なのである」

のほうが自然だし、

「~だよ」
「~かな」
「~なんだよね」

にするだけで会話文でもグッとリアルに。
つまり同じ性格ならば、男女でそんなに口調に差はないワケです。

性格が違うからこそ口調が変わる。

これに気づいてから、特に男性女性こだわらず、その「人間」の性格を重視して描けるようになりました。

男性でも繊細な人間もいれば、女性でも大雑把な人間もいるワケで。

ただし、これは自分のように、創作座右の銘を『設定もストーリーも、全てはキャラクターを魅力的に見せるためにある』としているキャラクター重視派の大衆娯楽志向作者には大いに言えることかと思いますが、

純文学を目指されている方、表現・文体の妙を磨いている方には必ずしも役立つことではないかもしれません。

ただ、人間を掘り下げて行く前に入り口で躓いている気がする作品も多く見られますので、

それならば一度試してみてはいかが?

という方法です。
いや、導花線もまだまだ勉強中なんで、全然偉そうに語れる身分ではないのですがσ(^_^;)
自分の場合、一つ脱却に繋がったので。

なもんで、自分の作品には性別だけ逆にしただろ、って人物も多く登場してたりします。
そうやってキャラクターに幅を持たせておいて、そこからいかに内面描写で掘り下げていくか、で…上手い方をお手本にしたりしつつ、いつも四苦八苦です;;
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