【長】はるいろ
買い物から帰ると、見計らったように悠夜さんが部屋にやって来た。
「ハルちゃん!兄貴、さっき帰ってきたよ?」
ニコニコ、と満面の笑みを浮かべてあたしを呼ぶ。
あたしはお姉ちゃんの視線を気にしながらも、悠夜さんの元に向かう。
一ガチャ
悠夜さんによって開かれた隣の部屋の扉。
この部屋に入った先には、彼がいるんだ。
ドキドキと高鳴る心臓。
ギュッ、と胸を押さえ、悠夜さんのあとに続く。
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