未完成恋愛論

「恋」

「恋」

春になったばかりの部屋で
風邪を引いた 薬もない

携帯のメロディがなった
ただ辛くて 出なかった

夕暮れの日差しが入り込む頃
ドアのノックが三度聞こえてくる

君がやってきた 僕の部屋にやってきた
その優しさがとても愛しくて 恋になりました

朝に熱も下がり起きだせば
側で寝ていた 君が寝ていた

朝日に照らされたその笑顔は
まるで天使の横顔で見惚れました

君がやってきた この部屋にやってきた
その優しさが特別に思えて 恋になりました

あれから十年が過ぎ 今も僕の為に
台所に立っている 君に告げる・・

ずっと一緒にいよう 僕と一緒に時を過ごそう
他の誰かじゃダメなんだよ 君を愛しています。

君がやってきた 僕の部屋にやってきた
その優しさがとても愛しくて 恋になりました

< 38 / 162 >

この作品をシェア

pagetop