12color



「美衣、柚木さん‥っ」



二人の背中に向かって
恐る恐る声をかけた。



大丈夫。


言える。


言いたい。



どんな答えが帰ってきたと
したって
私はこれ以上
黙っているのは嫌だった。







『どしたの?』



二人は不思議そうに
私を眺めている。



私は震える声を
どうにか落ち着かせ、呟いた。



「私ね、好きな人がいるんだ。」















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