純恋愛
最後に香ったのは




  最後に香ったのは





「悪い!里奈!俺、今日家の鍵忘れちゃって」

「あーわかってる。武史のお父さんが帰ってくるまでね」



「サンキュ!でさ、お前、部活が終わったら剣道部の部室に来てくんね?」

「え~やだ、防具のニオイがすごいんだもん。まじ臭いまじ無理」




「頼む!そんなこと言わずに!教室から、体育館が遠いの知ってんだろ?」



お願い~といって、すがるような目で見つめてくる武史



じゃあ、武史はうちが防具のニオイが嫌いってことの本当の理由、知ってんの?



「・・・じゃあいいよ。部室の前で待ってる」

「おぉ!ありがとな!じゃあ、部活がんばれよ!」



「そっちもね」

「ああ、じゃあ後で」










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