ガラスのタンポポ
プロローグ 〜聖〜
また、だ…。


また、あの夢を見た。


春のやわらかい陽射しの注ぐ近所の公園で、まだ元気だった頃のオトばあ、その孫の奏来(そら)と、俺の弟の翔(しょう)はタンポポのかんむりを作っていて。


俺はサッカーボールを転がしながら、3人の温かな笑顔に幼い心を満たす。


俺も翔もオトばあが大好きで。


奏来が大好きで。


いつも兄弟、どちらからともなく、同じマンションの奏来ん家の玄関のチャイムを鳴らしてた。
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