ガラスのタンポポ
ガラスのタンポポ
土日の午前中の日課は、3人で公園へ散歩。


あのタンポポの公園に、オレと奏来とオトばあと。


奏来はタンポポを集めては、いつかオトばあが教えてくれたかんむりを作って、オトばあの膝に置く。


「かわいいねぇ、奏来。タンポポがきれいだねぇ」


今日はわりかし調子のいい日らしい。


奏来の名前を呼んでは機嫌良さそうに笑っている。


「翔ちゃんも作ってよ?」


「ヨシッ!奏来よりデカイの作ってやる」


夢中になって、2人してタンポポをかき集めかんむりを作った。


「アハハッ!翔ちゃん長過ぎー。それじゃかんむりじゃなくて、首飾りだよ?」


「大は小を兼ねる」


そう言ってオレは自分の作ったタンポポを奏来の首にかけた。
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