【ND第1回】はじまりは君の隣で
「やっと、手に入った…」
まじで、ダメかと思った、と小さな声で言う龍之介を抱き締め返した。
「龍之介、ありがとう」
あたしを好きになってくれて。
好きでいてくれて。
そんな思いで、抱き締めた。
「菜々子…好き。」
「あたしも。」
一歩、踏み出せば世界は変わる。
自分も変われる。
あなたも踏み出してみる?
…──新しい世界に。
そうすれば、はじまる
あなたの世界。
あたしたちの世界は
……今。
始まったばかり。
end。