【ND第1回】はじまりは君の隣で

3*


本屋に入ると、ミステリー小説の棚に向かった。

今はフィクションの世界に入り込んでしまいたい。

棚の前に立ち、新刊の中に自分の好きな作家の名前はないかと探しはじめる。

背表紙に目を走らせていると、

「飯岡、歩くの早すぎ」

という声が、頭の上でした。

心臓が一瞬、浮いた。


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