以心伝心! 志氣高校 洋将棋部
 僕はただ、このコーヒーを飲み終わるまでに担任が現れる事を望んだ。

 
 「ノリ!」
 と、誰かが僕を呼んだ。
 「そこのガムテープ投げて!」

 
 僕は手近のガムテープを言われたとおり放ってやった。
 彼はガムテープをキャッチしつつ、『ホラ、こっちで一緒にやろうぜ』という表情をしてくれた。彼はダンボールで看板を作っていた。

 優しい少年だ、と僕は思った。
 僕は彼の厚意には気付いていたのだ。

 ……けれど、僕は気付かないフリをしてコーヒーを飲み続けた。
 

 また、暫くして……
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