トリッティーの壁から手
「っい!?」
チャールズの顔が瞬く間に歪み、それに気づかない長身男がのんきに言った。
「な、なんだ友達と一緒だったんだな、驚いた……」
警官が少年のそばに歩みより、近くまで来ると改めて目を見張った。
歳はあの少年と変わらない位だ、しかしなんだこの仮装は?
「君も家まで送ってあげるからあの子と一緒に帰ろう、あと名前と住所も教えてくれ」
そう口ではいいながら、ジロジロと少年の格好に疑問ばかりが浮かんでしまう。