トリッティーの壁から手




マレイネスが爪をシャリシャリと研ぎ始めた時、


ぴょんぴょん、と


なにかが二粒飛んで跳ねて手の甲に転がりこんできた。


マレイネスもトリッティーも男もよく知る2人だった。



「ねぇねぇ、まれーねすー」


豆粒の1人が舌ったらずに声をあげる


「あたし達の設定まだなのに聞いてくれないの」


しっかりした口調が続けて大声をあげた。



マレイネスは、あぁ、とても面倒だわ、とでも言いたげに目を細め長くフッサリしたまつ毛をふるわせた。


手の甲に「「ねぇねぇ」」と一生懸命に主張を繰り返す粒に仕方なく


「目でも突けばいいじゃない」


などと、至って普通に言ってみれば「顔に近づけない」なんて返ってきてしまう。



あぁ、私になんとかしろってことね



のんびり考え


やっぱり面倒で、今は爪の手入れをしたい気分なのに手の甲でぴょんぴょん跳ねられてはこちらの方が面倒なのかもしれない。



そう考えてゆっくり目線をおこせば少年2人のぶすくれた顔とムスッとした顔に、ハァ、とため息をもらした女は体をゆっくり、それはもう重そうに立ち上がらせた。



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