月夜の影
私は先生に背を向け、歩いた。

「狭山さんっ…」

「はい?」

「私が依頼したことは…夫には…」

「ご安心ください。言いませんから」

「よかった…」

先生、いい人ね。
夫のことを想って…

でも…愛人を殺してどうなるのかしら…

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