*Sweet×Trap* ~放課後のLOVEパレット~

腕の中の、軽い抵抗。


まだ何か言いたいようで。



「セン、セイ?」


「ん?」


「他に、ウソついてることない?」


「他に?」


「うん」


「無いですよ、もう」


「本当に?」


「……まあ、強いて上げるなら、」


「あるの? やっぱり」


「このあいだ言った言葉でしょうか」


「このあいだ?」



本当はあの時、


続きをしてしまいそうだったと言ったら、どんな顔をするのか。



「このあいだって、何?」



……そんな無防備な顔して。



「センセイ?」



その小さなカラダを押し倒すことなんて簡単に出来てしまうのだと、


教えておいたほうがいいのかもしれない。


滅多にそんな顔、オトコに向けてはいけないと。



最近じゃ君の素の可愛らしさに気づく男子生徒が増えたのだと、お節介なイトコから報告も受けている。



放課後のこの時間はあるけれど、


いつでも自分の目の届く範囲におけるわけじゃないのだから。



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