真実の奥に。

「ほら!千枝に謝れよ!」

八木は後ろから風香の両腕を掴んで、

あたしの目の前に突き出した



「私は何もやってない!何のことかさっぱりわかんないの!」




髪もボサボサになりながらも、風香は必死に抵抗を続けている






「嘘吐いても無駄だ!

俺はお前の2つのアドレス知ってるからな!」




そのとき、彼女の動きがピタリと止んだ



周囲もそれと合わせるように、静寂に包まれた



「・・・どういうこと?」


八木は風香の質問にゆっくりと答えた



「最近、自分用のパソコン買ったらしいな。

・・・親伝いに聞いたよ。


俺にも中傷メールが届いたとき、アドレスがPC用なのに気付いて、
こっそりあんたの兄さんに聞いてみたよ。

そしたら、アドレスが一致。


・・・もういいだろ?認めろ」






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