S系猫彼VS幼なじみ達







男子寮の文字が…


「…!!そん…な…」

由李亜はその場に
立ちすくんだ

栞は由李亜の紙を
覗き込み言葉を失った
その時だった

「私…男子寮…」

栞の後ろに居た女の子が
座り込んでしまった


「…!!」

栞は何か思いついたようだ
座り込んでしまった女の子に
声をかけた


「ねぇ…私と交換しない…?」

「え…?」

女の子は栞を凝視した


「私の親友も男子寮に
なってしまったの…
一人で行かせるのは不安だわ…」


「で、でもっ…」

「大丈夫、まだ皆騒いでいるわ。今なら気づかれない…」


栞は小声で話をした


「あ、ありがとうございます…!!」

女の子は栞に泣きながら
何度もお礼を言った



「栞ちゃん…私の為に…」


「いいのよ、私が由李亜と
離れたくなかったの。」


「あり、ありっ、ありがどぉー!!!」


「フフッ…鼻水…出るわよ?」

「だってぇ―――!!!」



こうして由李亜と栞は
男子寮で生活することに
なってしまった




< 16 / 81 >

この作品をシェア

pagetop