花とアイドル☆《完》
「あ、じゃあ、あたしも――」

誰もいないリビングに一人残って
も仕方ないので、花乃も急いで
席を立つ。


「そ? んじゃ電気消すよ」


「うん、ありがと」



そして、一緒にキッチンまで
カップなどを片付けに行き、
それぞれの部屋に戻ったのだ
けれど。


花乃は、さっきまでの拓斗の
様子が気になって、なかなか
寝付けなかった。


拓斗のさみしそうな表情を思い
出すと、自分まで、胸がきゅぅっ
と切なくなって。


そんな感情をもてあましながら、
いつの間にか、眠りに落ちて
いった――。




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