花とアイドル☆《完》

色づく想い

     ☆☆☆☆☆



「あー、お腹いっぱい!

もう動きたくないや……」


そう叫びながらベッドにダイブ
して、遥はモゾモゾとシーツに
くるまり始めた。


「オイオイ、本気で寝んじゃない
よな?

シャワーくらい浴びろよ」


自分のベッドに腰をおろしながら
、拓斗は呆れて遥を見る。


別荘で二人が過ごす部屋は、本郷
家と同じく、もちろんシャワー
ルームも完備だ。


「冗談だよ、
寝たりなんかしないって」


そう言って上半身を起こした
ものの、やっぱり少しお腹が
苦しいようだ。


遥はお腹をさすりながら、


「まさか、夕食が高級レストラン
の出張シェフのコース料理とは。

びっくりしたよー」


「アハハ。

めったにない機会だからって、
父さんフンパツしたみたいだな」
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