あまのじゃくBaby★


『本当はね、すごく怖かったの。』

「…うん。」

『でも、陵がきてくれると思ったから頑張れたんだ。』

「…うん。」

『…怖かったよー。』



ヒックヒックとしゃくりをあげながら話すあたしに、優しく相づちを打ってくれるアイツ。


そんなアイツが、なんだか大きく見えた。




「もう、大丈夫だから。」



背中をさすってくれるアイツの手がなんだか心地よくて。


あたしはアイツの胸に潜りこむと、

声を上げて泣き続けた。








< 293 / 322 >

この作品をシェア

pagetop