婚約者☆未満
なんか、すごくドキドキしてきた。
あたしは口をつぐんで、目の前の伊織の端正な顔を見つめた。
伊織もあたしの目を見つめ返した。
「俺は誰にでもキスするわけじゃない。
待っててやる。
好きなだけ中身を磨けばいい」
「伊織……」
そんなこと言われたら、あたし……
伊織がまた顔を近づけてきた。
あたしはもう拒まなかった。
抱きしめられ、
……口付けられた。
触れるだけのキスが深くなっても、あたしはそれを受け入れた。