婚約者☆未満
「で、智代っちはいつからこれやってんの?
っていうか、もう結構終わってるワケ?」
あたしは彼女が持っている、赤字で訂正が書き込まれた書類を覗き込んだ。
すると、ちょっと驚いた顔で見上げられた。
「と、智代っち、ですか?」
あたしは視線を書類から智代っちに移した。
質問の内容じゃなくて、呼び方にびっくりしちゃったみたい。
「一緒に仕事するんでしょ?
だったら、仲良くやろうよ?
あたしのことも、礼奈でいいからさ」
「はあ……」