婚約者☆未満

「あ、あの、時間がないことですし、始めましょう」


そう言われてしまっては、あたしもそれ以上は強く言えず、

しかたなく、智代っちと一緒に在庫の確認を始めることにした。


智代っちは、自分が持っていたデータの束の半分を私によこした。


しかし、一緒に仕事をやり始めてすぐに気がついた。


智代っちは喋るのも遅いけど、仕事も遅い。


なんというか、すごく効率の悪いやり方をするのだ。


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