これが本当の大恋愛
あれほど嫌だって言ったのに。私は、賢也と今ジェットコースターの列に並んでいる


できることなら、今すぐにでもここから逃げ出したい

いっそうのこと前方に見える非常口から逃げようかな・・・


「茉莉子。変なこと考えるなよ?」

「べつに考えてないし」

賢也のやつ。

こういうの鋭いんだよね


「そういえば、お前。大樹に……」

「えっ、なに?聞こえない」

洞窟の中だから雑音が多くて聞き取りにくかった。


「いや。なんでもねー」

私は、賢也が言いかけたことが気になってしかたなかった。

だけど、すぐに吹っ飛んでいった。


『次のお客様どうぞ』

そう係員に言われた瞬間に・・・。
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