夏雨シロップ。
ある夏の雨の日、



しとしとしと。

...あ、雨。


小さな音に気付いて窓を見てみれば灰色の雲が覗いてる。


そういえば、今日は朝から一日中雨でしょう、て
天気予報で言ってたっけ...


溜息をつきながら
また、目を伏せた。



――夏の雨は、キライ。

嫌なことを思い出しすから。


物思いにふけていると
空気の読めない
携帯の着信用音楽が鳴り出した。




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