心を込めてあなたに嘘を
「響華ちゃん、ばいばい!」
「ばいばい。」
「有山、叉明日!」
「うん。叉明日。」

それでもあたしが
嫌われないのは、
肩書きのせい。
有山財閥の娘だっていう。
か、あたしの愛想笑いに
みんなが騙されてくれてるか。どっちにしても、丁度いい。

「アキ!」
誰かがあたしをそう呼んだ。
この呼び方をするのは
あいつしかいない。
「瑠輝。」

神楽瑠輝。17歳。

「アキ、今から帰んの?」
「そうだけど。」
「じゃあ一緒に帰るか。」
「別にいいけど。」
アキはあたしの
もう1つの名前。
有山のアと響華のキを取って
アキ。単純な理由。
考えたのは瑠輝。
あたしが自分の名前が嫌いだと言ったら、考えてくれた。
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