君に愛の唄を



「兄貴のそばにいろよ!!……まだ兄貴が好きなんだろ?」



──パチンッ…



さっきの鈍くて低い音とは対象的に高い音が公園に響いた。


手がジンジン痛い…

だけど、

心のほうがジンジン痛い…



「私はっ…私は蓮が好きなんだよ!」



涙を流しながら必死に言う私の姿をあなたはどんな気持ちで見ていますか?


馬鹿馬鹿しいと思っていますか?

気持ち悪いと思っていますか?


それとも……



「何で受け止めてくれないのぉ…」



私の気持ちを受け止めてよ…


…もうダメ。

早く助けてほしい。



「心菜…っ」



──ドクンッ…


その瞬間に私の視界が真っ暗になり、優しいような寂しいような温もりに包まれた。


やっと…、

やっと、受け止めてくれた…──



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