飴色蝶 *Ⅱ*

奪わないで

「私なら、大丈夫だよ
 あなたの怪我に比べたら
 これぽっちの怪我
 何ともないわ」

菫はもっともっと強く、庵を
抱きしめた。

会澤は抱きあう二人を見つめた
後、新を見つめる。

「アラタ、これはどういう事だ
 どうして、女の縄を解いたり
 した」

「組長、今回の貴方の遣り方
 には正直、賛成できない
 
 堅気の女を捕らえて、組長を
 呼び出し、彼を身動きひとつ
 できなくして、痛めつける
 そんな姑息な真似、そこらの
 ガキの喧嘩と同じじゃない
 ですか?
 
 こんな事をしなくても
 真っ向から打つかって 
 勝算はあったはず」

「お前
 親に逆らうつもりか?」

「親父・・・お父さん
 私は貴方に引き取られてから
 今まで、ずっと、貴方の言う
 がままに行動して来ました
 
 でも、今日は言わせてもらう
 貴方は、間違っている」
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