飴色蝶 *Ⅱ*
菫と過ごした時間など

ほんの僅か
 
逢えない時間の方が

遥かに多かったのに・・・

あなたの愛がこの手にあると

無いとでは、こんなにも違う。

俺は、願う。

すみれ、お前に

傍に居てほしいと。

こんなにも願う。

夜の街を酒に酔い、徘徊する
庵の前に立ちはだかる男。

それは、伊納 透馬だった。

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