飴色蝶 *Ⅱ*

何も変わらない

いつもと、何も変わらない朝

玄関先で靴を履き、出かける
庵を見送る菫。

「じゃあ、用意して
 待ってるね」

「ああ、片づけが済んだら
 迎えに来る」

「いってらっしゃい」

部屋を出て、ドアを閉める庵。

今度は、雪乃の部屋のドアが
開いて靴を履きながら
幹生が、出て来た。

「おう、イオリ、行くか」

「ああ、せっかくの休みに
 ごめんな」

「いいって、ハルの奴
 迎えに行ってやってよ
 道案内するから」

「ああ」

二人の話す声が聞こえた菫は
ドアを開く。
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